「全固体電池」はトヨタの最終兵器か、絵空事か。

 

sa-2
こんにちは。

sa2(@sa2fdi)と申します。

真面目な記事を挙げていますが、実は最近Youtuberになりました。笑

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是非一度ご覧ください。

自己紹介はこちらから。

 

2018年は自動車業界の未来にとって転換点となる年のようです。一斉に世界がEVへと舵を切る中、出遅れたトヨタがチラつかせたのは「全固体電池」という超技術でした。

その実現可能性と、業界の最新分布を整理していきます。

2017年、EVの始まりの年

2017年、ヨーロッパ・中国が次々に国策としてガソリン車廃止の方針を打ち出しました。イギリス・フランスは2040年以降ガソリン・ディーゼルエンジン駆動の自動車販売を禁止し、中国は2019年に国内で販売される自動車の10%を新エネルギー車にすることをメーカーに義務付けました。

そして、現段階で新エネルギー車として普及期が到来しているEVに一斉にシフトする潮流となっているのです。

*EVの各メーカー、各国の最新動向まとめ。EV普及の3大条件とは?

欧州を起点に始まったEVの波は、世界で勢いを増し続けています。

アメリカでは、世界で最も革新的な企業ランキングにもランクインするテスラモーターズの動きに注目が集まっています。

テスラは2017年、大衆モデルのEV・モデル3を発売しました。

それまで高級路線を貫いていたテスラから一般向けのEVが発売され、いよいよ普及段階に入ると世間の期待が高まりました。

中国の次に、世界経済を引っ張る存在になると言われているインドも、国を挙げてEVへの移行を奨励しています。

そのころ日本では、ガソリン車で圧倒的な地位を手にしたトヨタがEVに二の足を踏んでいました。

FCV(燃料電池車)こそが最強の新エネルギー車であり、トヨタはガソリン車の次にFCVで覇権をとろうと目論んでいたのです。

 

しかし、高コスト体質と水素ステーションの普及が進まずに世間はFCVへの興味をなくし、EVばかりがもてはやされるようになりました。

焦ったトヨタが苦肉の策で打ち立てたのは、FCVとEVによる新エネルギー車2枚看板の方針でした。

 

 

トヨタが本腰を入れるEV。その戦略は?

 

トヨタはマツダ・デンソーと手を組み、量産型のEVを開発するための新会社を設立すると発表しました。

あくまで「究極のエコカー」はFCVであるものの、エネルギー供給などの観点から普及には時間がかかる。欧州の環境規制の強化をにらみ、全方位的にエコカーを開発していく、という方針のようです。

 

トヨタはなぜEVに本格参入する決意をしたのか。

それは、EVが抱える課題を、徐々にテクノロジーによって解決できる目途が立ったからです。

EVの弱点は、バッテリーにあります。

航続距離は短く、充電は早くても30分かかってしまいます。さらに、充電するごとにバッテリーが消耗してしまうことも大きな問題です。

この点においてFCVは、航続距離は長く、燃料補給は一瞬で済みます。

これこそがトヨタが次世代カーとしてFCVを選んだ理由でした。

しかし2017年に入り、EVのバッテリーは市場全体としてある程度の成長がみられるようになりました。

主に中国の電池メーカーが大量生産の体制を整えたことによって、高性能なバッテリーを低コストで仕入れることが可能になってきたのです。

 

そもそも世界の自動車販売におけるEVが占める割合は、2016年時点で1%にも達しません。

自動車は寿命が長く、さらに中古者販売やカーシェア等の市場も成熟しているため、新車販売のサイクルは非常に長いです。

豊富な資金を持つトヨタは、今からでも十分に逆転できると踏んでいるようです。

 

 

最強のバッテリー、全固体電池とは

 

現在のEV市場においては、バッテリーにリチウムイオン電池を使うのが主流となっております。

対してトヨタは、2020年前半までに「全固体電池」搭載のEVを市場に投入する予定です。

EVの命とも言えるバッテリーについて、簡単に仕組みを解説します。

まず電池とは、通常中身は液体となっています。

電解質と呼ばれる、電池を構成する液体。これが電気の通り道となって、バッテリーの役割を果たすのです。

良く普段の生活で使用される「乾電池」とは、個体の中に電解質を染み込ませ、液体がこぼれたり凍ったりしないように工夫された電池のことを指します。

これらに対して「全固体電池」とは、その名の通り全ての部品が固体で構成されている電池のことです。

液体を使用しないことで、従来の電池に比べ「安定性」が大幅に向上します。

全固体電池は発展途上の段階にありますが、その未来に大きな期待がかかっています。

さて、EVに採用される従来型リチウムイオン電池は、通常の電池に比べて多くの電気を貯められるという利点があり、バッテリーとして重宝されています。

しかし従来型リチウムイオン電池は中身に液体を使用しており、自動車を動かすバッテリーとしては、安定性が心もとないと言われています。

航続距離は短く、充電時間は長い。中身の溶液は可燃性があり事故の危険性がある。

これらの欠点を一手に解決するのが、全固体電池です。

全固体電池はその安定性から、従来型リチウムイオン電池に比べて航続距離は倍に、充電時間も数分に抑えることができます。当然液体漏れによる事故なども起きません。

EVにとって理想のバッテリーであると言えます。

トヨタはこの全固体電池を、2020年代の前半までに実用化させると語っています。

この話が事実であれば、全固体電池をEVに搭載させる目途がすでに立っているということになります。

これはすなわち、トヨタはEVの波に乗り遅れたわけではなく、最終ゴールを見据えて準備を整えていたということになるのです。

これに対してテスラのイーロンマスクCEOは、「全固体電池はアンドロメダ星雲へのワープだ」と皮肉っています。

あくまでも実現可能性を疑っており、ただの夢物語に過ぎないという主張をしています。

テスラは現状のリチウムイオン電池の優位性に自信を見せ、リチウムイオン電池搭載EVの量産体制を整えています。

 

 

トヨタの時代は終わったのか、これから始まるのか

 

EV市場はまだ始まったばかりであり、まだ業界の勢力図はほぼ白紙と言っても過言ではありません。

掃除機のメーカーとして知られる英ダイソンは、EV市場への参入と、全固体電池の開発への投資を発表し話題を集めました。

GoogleやAppleが自動運転車やEVに参入し、採算性の面から撤退したのも記憶に新しいです。

トヨタはガソリン車を動かすエンジン・内燃機関に対して最高峰の技術を持ち、自動車業界で大きな力を発揮してきました。

どうしても内燃機関でトヨタに勝てない欧州・中国は、涙ながらにEVへ逃げ込んだとも言えます。

現状、時代はEVへと流れたように見えます。

もはやテクニカルで緻密な技術が必要なガソリン車は下火になり、他業界からの参入も増え、自動車業界は混迷を極めます。

トヨタの全固体電池は新たな時代を支配するか、それとも絵に描いた餅なのか。
いずれにしても、既存の自動車企業は変化を強いられることでしょう。