ゲノム編集という“神の領域”。―遺伝子組み換えからデザイナーベビーまで―

 

sa-2
こんにちは。

sa-2(@sa2fdi)と申します。

 

自己紹介はこちらから。

 

「クリスパー」という最新技術の研究が進み、ゲノム編集が新たなステージに踏み込もうとしています。

それは単なる農業革命・医療革命には留まらず、人類最大の禁忌にさえ到達しようとしているのです。

 

 

従来のゲノム編集の例/遺伝子組み換え作物

ゲノム編集とは、細胞の核となっているDNAを自在に操作することで、その性質やはたらきを変えてしまう技術のことです。

身近なものでは、遺伝子組み換え作物が、ゲノム編集によってつくられています。

遺伝子組み換え作物について解説します。

 

DNAと遺伝子

DNAは、生物の遺伝情報が詰まっているらせん状のひものことを言います。

そのDNAの中でも、ある特定の働きをすることが分かっている一部分を遺伝子と呼びます。DNAの構成要素が遺伝子であると考えていただければ結構です。

 

遺伝子組み換えとは、DNAのある遺伝子を切り取り、別のDNAに存在している遺伝子と取り換えてしまう技術のことです。

この技術によって、本来その種が持っていなかった性質や特徴を、組合せ次第で自在に調整することができるようになったのです。

交配と遺伝子組み換えの違い

昔から、より優れた種を生み出すために交配(他種とのかけあわせ)は行われてきました。

しかし、この交配とはあくまでも違う犬種の交配であるとか、コムギ同士のかけあわせなどといったものでした。

近縁同士の組合せは、自然の範疇ともいうことができそうです。

対して遺伝子組み換えは、全く違うもの同士を組み合わせることができます。

牛の遺伝子を人参に組み込んだり、稲の遺伝子をマグロに組み込んだりと、生殖の範囲を飛び越えた組合せでかけあわせることができるのです。

 

今身近にある遺伝子組み換えの成果は、作物に見ることができます。

数多く誕生している遺伝子組み換え作物の中には、除草剤が効かないもの(雑草のみを排除できる)や、殺虫成分を持つものなどがあります。

栽培に圧倒的に有利となる品種改良がなされ、食糧不足問題の打開策として注目を集めています。

 

しかし従来の遺伝子組み換えは、遺伝子を切り取り、別のDNAに張り付けるという作業の精度が極端に低いのが問題となっていました。

狙い通りに品種改良するために何万通りも実験を繰り返さなければならなかったりと、費用対効果が望めずに研究を断念する企業が後を絶ちませんでした。

こういった現状を打破するのが、近年急速に研究が進んでいる「クリスパー」だと言われています。

 

 

ゲノム編集のブレイクスルー、「クリスパー」とは

 

クリスパーは、「DNAのメス」という異名の通り、狙った遺伝子を的確に切り取ることを可能にする技術です。

メスといっても、器具を指すわけではなく、正体は化学成分を含んだ液体です。

この液体が、農業・医療などの分野にまたがって、革命を起こそうとしているのです。

 

農業について

 

先ほど挙げた遺伝子組み換え作物は、まだまだ制度が低い中での成果となります。

弊害を起こさずに1つの特徴を付け加えることで精いっぱいでした。

クリスパーの利用が進めば、人類が思い描く夢のような作物が完成します。

砂漠地帯でも育つ穀物、収穫後も腐らない野菜などが現実に誕生するのです。

増加し続ける世界の人口に対して、食糧問題への大きな武器になることが期待されています。

 

医療について

 

病気の主な原因は、遺伝子の変異をきっかけとして細胞に異常が起きることです。

現在の医療では、病気になってから、対処療法として患部を切除したり抗生物質で抑え込んだりして健康を取り戻していくしかありません。

クリスパーを用いれば、体細胞を直接ゲノム編集することができます。

病気の原因から消滅させ、瞬時に完治することができるようになるのです。

また、これまでの“病気の予防”は、あくまで生活習慣病を未然に防ぐという程度の意味合いしか持たず、医療と呼べるものではありませんでした。

この現状を、クリスパーによる高精度のゲノム編集技術が変えようとしています。

赤ちゃんが生まれてくる前の段階の、生殖細胞(精子や卵子、受精卵)を直接ゲノム編集し、病気の原因を取り除くことができます。

これにより、遺伝が原因となる病気を持つ人が、あきらめていた子供を持つことができるようになるのです。

 

 

人類の禁忌:デザイナーベビーと遺伝子ドライブ

 

ゲノム編集は倫理的観点から、もとより批判を強く浴びる技術でした。

クリスパーの登場によってより未来のものと思われていたことが現実に近くなり、これらの問題に向き合っていかなくてはならなくなりました。

 

デザイナーベビーについて

生殖細胞に直接ゲノム編集し、遺伝が原因となる病気を取り除くことができるという話を取り上げました。

これは一歩間違えれば、生まれてくる赤ちゃんを自分好みに“編集”することができるということです。

最初は医療の観点から勧められた研究も、いずれは優生学的な使用法を望むものが現れることは想像に難くありません。

現実に自分の子供を、将来のオリンピック選手や、ノーベル賞受賞者候補として選ぶことができる。そのような状況になったら、あなたはどんな選択をするでしょうか。

 

遺伝子ドライブについて

遺伝子ドライブという技術も波紋を呼んでいます。

これは、遺伝子を操作することで人類にとって都合の良い環境を作り出すを言います。

有害な遺伝子は削除し、都合の良い遺伝子を繁栄させていくのです。

例としては、伝染病の原因となる蚊が挙げられます。

マラリヤやジカ熱に対して抵抗力を持つように遺伝子操作した蚊を生み出します。

遺伝子操作後の個体が繁殖行動を繰り返して仲間を増やすことによって、いずれ全ての蚊が伝染病に対抗できるようになるというものです。

倫理面から離れると、一見人類にとってはメリットしかないように思えるかもしれません。

しかし、完璧な遺伝子操作からも予想のできない変異が起こるかもしれません。

食物連鎖の最下層にいる蚊に異変が起きれば、波状的に生物全体に影響が及びます。

ちょっとした歯車の掛け違いで生態系全体を脅かすほどの危険性を、ゲノム編集ははらんでいるのです。

 

 

23歳の筆者が今、一番伝えたいこと。

仮想通貨を自分の中でどう整理つけるか、答えを出せていない人は是非読んでください。

資産運用と経済の観点から、仮想通貨について考えています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です