日本発の「VALU」は、世界のスタンダードになるか。―評価経済社会と個人時代の到来―

 

sa-2
こんにちは。

sa-2(@sa2fdi)と申します。

 

自己紹介はこちらから。

 

2017年6月に始まった新興サービス「VALU」が世界から注目を集めています。資金調達の新しい形として、またSNSとして登場した超新星のVALUを紹介します。

VALUとは

新興サービス「VALU」は様々な側面を持っています。

そのため一言で言い表すのは難しいですが、よくある紹介の仕方としては、

「株式と似たようなシステムで、会社ではなく個人を上場することができるサービス」

となります。

株の売買を模した取引システムとなっており、個人が自分の価値を数値化し、その分だけ株の代わりとなるVAを発行できるのです。

個人の価値は、上場時はFacebookやインスタグラムのフォロワー数などで画一的に決定され、その後は市場原理に従って上下していきます。

上場時に他人のVAを持ち、値上がり時に第三者に売却することで投機的に使用することも可能です。

VAはビットコインが取引通貨に設定されており、世界に対して開かれたサービスとなっております。

資金調達の歴史からひも解くVALUの特徴

インターネットやスマホの普及とともに、新しい形の資金調達が登場しています。

VALUを資金調達の手段として考え、比較していきます。

 

株式発行による資金調達

 

株式発行
企業は株式を発行することによって資金を調達することができます。

利益に裏付けられた株価を元にして、証券取引所を介して売買取引が行われます。

出資者は、取得した株数に応じてその企業の「経営権」を得ることができます。

また、企業は株主に対して、「配当」という形で、その年に得た利益の一部を供与します。

 

ここまでの説明では、投資の対象が会社から個人に移ったサービスのように感じるかもしれませんが、VALUはあくまで「資金調達の手段」であり、「投資」ではありません。

株式発行とは違い、「経営権」「配当」を与えるようなシステムはVALUにはないのです。

企業に対する支配権がない以上、VA購入者は、発行主体に対して影響を及ぼすことはできません。

投資ではなく、あくまで個人の活動や好みに応じて支援者となる、というのが正確な表現になります。

 

 

クラウドファンディングの登場

 

クラウドファンディングとは

フィンテックの発達により生まれた、クラウドファンディングという資金調達方法が近年広がりを見せています。

クラウドファンディングとは、インターネット上で不特定多数の支援者を募り、「少額×多人数」という形で資金提供を受けるサービスです。

「インターネット上での決済」と「少額からの投資」、これが可能とするのは、案件・プロジェクト毎に募集をかける資金調達です。

今までの投資活動で主流だったのは「利益を得るための無機質な活動」でした。

クラウドファンディングの出現により、「プロジェクトの理念を応援するための投資」や「素晴らしいアイデアの実現に協力者として参加するための支援」が、個人レベルで気軽に行えるようになってきているのです。

クラウドファンディングのパトロン(支援者)となった人は、その支援額に応じてリターンを約束されます。

プロジェクトが新商品の開発であれば、発売前の商品提供。

プロジェクトがイベントの開催であれば、会場での広告枠などがリターンとして提供されます。

【実例】
・第一回ストリートダンス早慶戦(https://camp-fire.jp/projects/view/1194
史上初となる、ストリートダンス早慶戦を開催するというプロジェクトです。
筆者自身が大学時代にこちらの運営に携わり、まさしくクラウドファンディングを利用しました。ストリートダンスの地位向上にも一役買い、現在に至るまで継続して開催されているイベントに成長しております。支援額約110万円。

・民間開発の月面探査ロボットの開発(https://camp-fire.jp/projects/view/448
Googleがスポンサーである月面探査の国際賞金レースに挑戦するプロジェクト。
今後の活動に要注目。支援額約230万円。

・前代未聞の町おこし:別府の湯~園地(https://camp-fire.jp/projects/view/18713
温泉×遊園地のテーマパークだそうです。
主催者は大分県別府市。公共団体もクラウドファンディングをする時代です。支援額約3,400万円。

 

株価には企業の利益という裏付けがありますが、VALUにはそれがありません。

VALUは株主優待に近いシステムで、VAを持っている人に対するサービスを「約束」することで、VAの価値を裏付けています。

現時点では相談に乗る、似顔絵を描く、サインを送るなどの個人に紐づいた優待。

もしくは、あるサービスの試用者としての権利を与えるなどのビジネスに紐づいた優待などがあります。

これは、クラウドファンディングのシステムとほとんど同じものです。

「プロジェクトに対する支援」が、「個人活動に対する支援」もしくは「個人そのものへの支援」に変わったものであると説明することができます。

クラウドファンディングと大きく異なる点は、VA取得によって得られた権利は、株式同様に他人へ売ることができるというところです。

VAは市場原理に基づいて価格が決まります。

最初は支援者としておカネを出したとしても、VAの価値が上がった後に他人に売れば、キャピタルゲインを得ることができるのです。

 

VALUの登場

 

クラウドファンディングはフィンテックの普及により誕生しました。

インターネット上の決済が誰でも簡単に行えるという下地の上で完成したシステムと言えます。

VALUも同じく、ビットコイン(ブロックチェーン)やネット上の決済などがベースとなっています。

スマホやSNSが発達したことによって、多数の個人が相互に取引を行うことがいつでもできる時代になった、というところがVALUの本質かもしれません。

株式の売買は証券取引所という巨大組織を通じて行っております。

仲介者との取引のみで、相手の顔は全く見えません。

VALUは登録制のプラットフォームを用意することで、あとは個人間であたかも直接取引を行っているかのようにVAの購入をすることができます。

まさしく、個人社会の到来です。

多数の個人が直接、相互に取引を行うことができる。

これは以下の記事で紹介した、シェアリングエコノミーの根幹部分です。

VALUの場合は、個人の価値を、ビットコインを通じてシェアしていると表現することができます。

VALUは、評価経済社会を具現化するサービス

評価経済社会とは

既存の貨幣経済社会は、モノやサービスを「おカネ」を通じて数値化し、その数値に基づいて市場で交換されるというものです。

対して評価社会経済とは、「評価」を仲介として「モノ」「サービス」「おカネ」が交換されていく社会のことを指します。

これは、相互レビュー社会とも呼ばれます。

例えば、Twitterのフォロワーをおカネで買うことはできません。

しかし、Twitterのフォロワー数が大勢いる人は、それを利用すればそこからおカネを稼ぐことができます。

ネット社会においては、おカネを基準にして価値を換算するよりも、評価を基準にして価値を換算する方が適切であるという考え方をすることができるのです。

 

Youtuber・ブロガー等も然りで、影響力というおカネで換算できないものが経済を動かすスタンダードとなっている以上、この評価経済社会という概念は遅かれ早かれ受け入れなければならないものだと私は考えます。

「貨幣」から「評価」へ、転換点が曖昧なところに登場したVALU。

評価経済社会の訪れはすでに現実のものか、早すぎた概念だったのかは、この新興サービスの行方が決めるのかもしれません。

評価経済の好例を、次の記事で扱っています。

*映画『グレイテストショーマン』は評価経済によって約束されたヒット作である

 

VALUがあくまで「新興」サービスであるということ

VALUは2017年6月にスタートした、まだまだ発展途上のサービスです。

問題点は山のようにあり、いつサービスが停止してもおかしくはない状況です。

ざっと挙げれば、

・VAに対するリターンの保証がない(発行主体が約束を守る保証がない)
・発行主体が死亡したり、VALUを退会するとVAの価値が0になる
・インサイダーなど取り締まる法が整備されていない

などがあります。

投資家保護の観点から、VALUはまだ安全なサービスと呼べるシロモノではありません。

それと同時に現時点ではサービスが加熱状態であり、上場すれば即値上がりするという状況が続いております。

サービスが浸透し、法整備も整ったところで、スタート地点に立ってようやく真の評価ができると言えます。

「VALU」が世界に通用するプラットフォームになるのか、それとも早熟なサービスとして勢いを失うのか。

注目していきたいと思います。

 

VALUサービスに必要となるビットコインですが、今は簡単に買うことができます。

筆者は仮想通貨がスタンダードになる未来が来ると信じているので、資産の一部を仮想通貨に替えています。

取引所は、日本大手のビットフライヤーがおすすめです。

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23歳の筆者が今、一番伝えたいこと。

仮想通貨を自分の中でどう整理つけるか、答えを出せていない人は是非読んでください。

資産運用と経済の観点から、仮想通貨について考えています。

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