Proof of Steak(PoS)は新規参入を排除するのか? 仮想通貨とブロックチェーンの基礎知識

 

sa-2
こんにちは。

sa-2(@sa2fdi)と申します。

 

自己紹介はこちらから。

Proof of Work(PoW)とProof of Steak(PoS)。

パブリックチェーンのコンセンサスアルゴリズムの多くはこの2つか、もしくはこれらに準ずるものになります。

 

PoWについてはこちらから。

PoWの仕組みとメリット・デメリットについて

 

ブロックチェーンの定義や仕組みについてはこちらをどうぞ。

ブロックチェーンの定義と仕組み

 

 

さて、PoSについて基本的な仕組みを学び、その問題点を考察していきます。

 

 

 

 

PoSの仕組みについて

 

PoSは取引承認者=マイナーが保有しているコインの残高によって承認者権限に色付けしていくシステムです。

そして、承認した際に与えられる報酬も、コインの残高に比例して配分されることとなります。

ごく単純に言えば、コインを多く保有していればマイニングの難易度が下がり、さらにマイニングの報酬も多くなるという制度なのです。

 

 

 

コインエイジについて。

PoSでは、マイニングの難易度調整について次の式を採用するところが多いです。

コインエイジ=コインの残高×コインの保有期間

このコインエイジが高い値のノードが、マイニングに有利になります。

保有期間が係数に加わっているのは、不正をするインセンティブをより減らすためです。

新規でいきなり大量のコインを保有しても、マイニングパワーは長い期間を経て徐々に増えることになります。

その仮想通貨経済圏に長く貢献できるものが、それだけマイニングパワーを得られる仕組みだともいえるでしょう。

さて、2018年現在PoWで、今後PoSを採用する予定のEthereun(イーサリアム)ではこのコインエイジという概念を取り入れずに、コインの残高のみが考慮されます。

なぜなら、コインエイジを採用するということはコインの溜め込みを誘発してしまうからです。

イーサリアムは時価総額が大きく、新規で大量にコインを保有することが非常に難しいため、保有期間を勘案する必要がないことも理由の1つです。

 

 

 

PoSのメリット

 

さて、PoWとの違いは大量の経済資源を必要としないということです。

大規模なマイニングマシンや電気代の代わりに、コイン残高によってマイニング活動の優位性が決まります。

経済資源を大量投入しないということは、PoSの承認はPoWと比べて承認速度が速く、送金詰まりも格段に起こりにくいのです。

 

 

なぜ大量の資源を必要としないエコな仕組みが成立しているのでしょうか。

これはごく単純な理由から。

コインを多く保有すればするほど、不正のインセンティブが減るからです。

ブロックチェーン上では、不正が起きればすぐにわかります。

不正が発生するようなコインはすぐに暴落することが目に見えています。

コインを大量に保有している身としては、コインの価値を高めるインセンティブはあっても、合理的に不正を起こすものなどいないのです。

 

 

 

 

 

PoSは新規参入を排除するのか?

 

PoSの最大の課題は、「富めるものがさらに富む」構造にあるという点です。

先ほど述べた通り、PoSはコインを多く持つものがさらに多くのコインを手に入れることができるシステムです。

PoSコインの経済圏では、富の集中化・格差の拡大が進むというように批判の的になっています。

確かに現在PoW通貨やPoS通貨など、多様なコインが乱立する中で、新規参入はより不利なPoS通貨を選択するでしょうか。

この点をよく考えなければなりません。

 

PoS通貨を批判する人の理論は、以下のようになっています。

 

・富裕層は、何もしなくても富を増やせるため、コインを溜め込んでしまう。

・貧困層は、より公平に参加できるPoW通貨の経済圏に移動する。

・PoS通貨の保有者は、新規参入を増やして時価総額を大きくすることで、相対的に自身の優位性を高める→ねずみ講のようなものでは?

 

これらの批判は一見最もらしいように思えます。

特に、2つ目と3つ目を勘案すると、次のように言えるかもしれません。

新規参入が増え時価総額が増えている間は機能するが、一旦下落し始めれば他の通貨への流出が止まらない。

結果として、PoS通貨は成り立たないのではないか。

 

 

さて、この理論が本当に正しいのかを考えなければなりません。

私個人の意見としては、この理論には大事な条件が抜け落ちてしまっていると思うのです。

それは、現在の投機的な側面でしか議論がなされていないという点です。

 

仮想通貨はあくまで、その優位性からどれだけ経済活動に使われていくかというファンダメンタルズを考慮して評価しなければなりません。

現在は社会で実際に仮想通貨が使われている場面は非常に限定的です。

それゆえ通貨の評価も「短期的に値段が上がるかどうか」にフォーカスされているのが現状です。

PoS通貨のマイニング報酬は、よく「金利」であると例えられることが多いです。

しかし私は、むしろ株の配当の方が近いのではないかと考えています。

仮想通貨は、法定通貨のように金利によってその価値を一義的に表すことはできません。

法定通貨を上回る送金スピードやスマートコントラクトなどに代表される通貨外の機能こそが、仮想通貨のファンダメンタルなのです。

これから仮想通貨が実需のフェーズに入り、個人投資家だけでなく一般企業等の需要家が保有するようになります。

そうなったとき、

・PoSによって、大口の保有者と比べて配当が低いという心理的側面

・PoSによって、決済スピードが格段に上がるという実需の創出

この2つのどちらが、より考慮されるべき点でしょうか。

私は、PoSは将来にわたって機能する優秀なシステムだと考えています。

少なくとも2018年、様々な企業がネットワークインフラとしてブロックチェーンを活用していく中で、パブリックチェーンが生き残るためにより重要視されるのは、決済スピードであると予想できるのではないでしょうか。

 

 

 

24歳の筆者が今、一番伝えたいこと。

仮想通貨を自分の中でどう整理つけるか、答えを出せていない人は是非読んでください。

資産運用と経済の観点から、仮想通貨について考えています。

 

 

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