Dappsを実用例で解説。イーサリアムは、分散社会のiPhoneになる!

 

 

sa-2
こんにちは。

sa-2(@sa2fdi)と申します。

 

自己紹介はこちらから。

Dapps (Decentralized Application=分散型アプリケーション)とは、ブロックチェーン上で利用することができるアプリのことです。

中央管理者に依存しない形でインターネットサービスを使えるパッケージが、今急速に開発されています。

2017年後半から各所の動きが始まり、特に2018年に入ってからは破竹の勢いで新しいものが生み出されています。

そして、イーサリアムはこのDappsを動かすプラットフォームになります。

iPhoneでアプリをダウンロードして使うように、様々な用途のDappsをイーサリアムで動かすことができるのです。

 

 

Dappsとは?

 

今世界で広く利用されているアプリケーションは、往々にして管理者が存在します。

管理者が存在することは、当然サービス運営の効率性に利が生まれます。

しかしその反面、管理者に権限が集中している以上、彼らに優位なように取引が操作されることがあります。

アプリ内部の動作が不透明であること、管理者がデータを独占していることなどから、サービス利用者は知らず知らずのうちに不利益を被っている場合があります。

というよりも、この不利益こそが今までのプラットフォームビジネスの利益そのものであるともいえるのです。

これまではブロックチェーンやスマートコントラクトがなかったため、このような事態が当たり前のものでした。

しかしこれからのWEBサービスは、「管理されない」という選択肢が用意されることになるのです。

これにより中間搾取がなくなるため、生産性の向上が期待できます。

そして、仮想通貨・ブロックチェーン特有の概念である、トークン経済圏をサービスで活かすこともできます。

 

 

***ブロックチェーンの基礎知識についてはこちらから。

ブロックチェーンの定義と仕組み

 

 

Dappsについては、抽象的な説明だけでは何が何だかわからないと思います。

すでにDappsの導入が始まっている分野を見ていきましょう。

 

 

 

ゲーム×Dapps

 

スマホゲームの運営批判を見れば、Dappsの優位性がわかりやすいかもしれません。

管理者に権限が集中していると、例えばスマホゲーのガチャの確率操作などを手放しに信用できません。

Dappsで、ゲームに透明性を持たせることができます。

そして、この「透明性」はゲーム内アイテムを資産に換えるのかもしれません。

例えば、2017年に流行ったイーサリアムのDapps「クリプトキティ(Cryptokitties)」。

これはイーサリアムで猫のキャラクターを育てる育成ゲームです。

このデジタル猫はブロックチェーンで独自性が保たれるため、自分で育てた猫は世界で一匹だけのペットになるわけです。

独自性が保たれるということは、そのデータには価値があるということです。

世界に一匹だけの猫は、欲しい人に売却することも可能です。

こうしてデジタル猫は投機的な側面を持ち始め、なかには1千万円以上もの値が付く猫が現れるようになりました。

未来的過ぎて、ちょっと追いつくことができませんね。。。

 

 

クリプトキティに関しては、黎明期特有の過熱が見られます。

しかし、このように単なるゲームのデータであっても、「希少性がある」「取引市場が存在する」などの条件さえあれば、データのブランド化が起こりうるということが証明されたのです。

ゲームのデータになんの価値があるんだ?と思われる方はたくさんいるでしょう。

しかし、スマホのソシャゲーに何万円も課金する若者がいれば、より価値が確かなDappsにお金をかけるものが現れるのも当然でしょう。

そして「価値がある」と市場の合意がとれていれば、そこにお金が支払われることはエルメスのバッグやグッチの財布が私たちに教えてくれています。

 

 

 

 

 

直近で流行りそうなのは、Dappsゲームは、イーサエモンですね。

イーサリアム×ポケモンのようなゲームです。

バトルで集めたゲーム内通貨は、ゲームを越えて市場で売買することができるうえ、育てたキャラクターを他のプレイヤーに貸したり、売却することも可能です。

Dappsにおいてもプロのゲーマーが生まれそうな予感がします。

参考:イーサエモンについて

 

 

 

 

 

著作権管理×Dapps

 

ブロックチェーンとはまさにデータの管理方法の1つ。

特に著作権など、利害関係の発生するデータを安全に管理するには持ってこいです。

データの改ざんが困難で、誰もがデータにアクセスすることができ、スマートコントラクトで自動の管理体制を作ることができます。

現時点で応用が見られるのは、次の分野です。

 

 

・楽曲著作権管理「Sportify」

*****こちらに関してはスマートコントラクトの記事で詳しく紹介しています。

スウェーデンの音楽ストリーミングサービス「Spotify(スポーティファイ)」が、楽曲管理に革命を起こそうとしています。

Dappsというよりも、アプリの一部に分散化の機能がついているような状態です。

仕組みは、スマートコントラクトを利用することによって、楽曲の購入や再生数をブロックチェーン上で管理し、楽曲と紐づけられた著作権者に直接使用料が振り込まれるというものです。

これらは誰もが自由に見ることができる上、自動で実行されるため、著作権管理そのものが不要になるのです。

そしてアーティストに直接利益が分配されるこの仕組みは、音楽業界のさらなる発展を見込むことができます。

 

 

 

このようなスマートコントラクトの応用は、音楽だけでなくネット上のコンテンツ全てに適用することができます。

そして、スマートコントラクトとトークン経済圏を利用すれば、単純なコンテンツ利用に対する使用料の支払いという形だけにはとどまりません。

コンテンツに対するユーザーからの評価が、そのまま著作権者にとっての利益となるような仕組みが動き始めています。

次に紹介するSteemitをご覧ください。

 

 

 

・Webメディア「Steemit」

 

Steemitはこれまでのメディアの在り方を変えるDappsです。

通常のWebメディアは直接購読料を設定するか、もしくは広告を募ることで報酬を得るというスタイルをとっています。

Steemitは次のようなスタイルであらたなWebメディアモデルを提案しています。

  • 著作権者(投稿者)は、ユーザーからの高評価を集めることで報酬を得る
  • ユーザーは、高評価が集まる記事に早い段階で評価をすると、報酬を得ることができる
  • 報酬はトークンで付与される(ユーザーの高評価はトークン保有量によって重みづけされる。投票券のようなもの)

このスタイルの革命的なところは、まず投稿者・ユーザーがそれぞれ良い記事を投稿し、良い記事を評価するという明確な経済インセンティブがあるという点です。

そして、報酬はトークンで付与されるため、得たトークンを使ってさらにSteemit内で活動を続けるという流れが出来上がっています。

これが、Steemitをより熟成した経済圏へ成長させるカギとなるでしょう。

広告依存の現状を打破し、情報の在り方すら変えるきっかけとなるプロジェクトなのかもしれません。

 

 

 

予測市場×Dapps

 

予測市場とは、予測に特化した先物市場のことです。

先物市場とは、簡単に言うと現時点の価格で将来の売買を決定する市場のこと。

将来価格が上がると思っていれば今の価格で買うと有利で、将来価格が下がると思っていれば今の価格で売るのが有利ということになります。

こうして取引の売買を今の価格で予約して、将来実行するのが先物市場。

対して予測市場は、売買の予約をするのではなく、予測の結果自体にフォーカスします。

当たれば配当が貰えて、負ければ掛け金が没収されるという投資とギャンブルを足して2で割ったようなものです。

 

 

予測市場とDappsは非常に融和性の高い分野です。

予測市場を分散的に管理すれば、胴元は必要なくなります。

要はスマートコントラクトによって自動で取引を執行して不正の介在余地をなくせば、ディーラーが必要なくなるのです。

個人的にこの分野にはとても注目しています。

なぜなら、これまでの予測市場は公平性を保つために胴元が必要であり、胴元がいるということは長期的には必ずプレイヤーが負けるということを意味します。

利益が胴元に吸い取られる分、プレイヤーは負け越してしまうということがわかりきっているのです。

この事実が、予測市場の魅力を大きく減少させています。

Dappsを利用することによって、ほぼ完全に五分五分の勝負を楽しめるようになるのです。これは、単純な手数料減少以上の大きな意味を持つと思うのです。

言うなれば、予測の1つ1つが「ビジネス」から「真剣勝負」に変わり、プレイの価値自体が大きく向上するということになると思います。

エンターテインメント性の向上ともいえるでしょう。

「仲介を排除することで、仲介料がなくなること以上に本質的な価値が向上する」ということは、イーサリアムが実現する分散社会によって生み出される価値の1つだと思います。

予測市場において期待されているプロジェクトについても、イーサリアムベースで有望なものが出ています。

Gnosis(GNO)とAugur(REP)が有名です。

こちらについてはまた別の記事で紹介したいと思います。

 

 

 

身分証明×Dapps

 

ブロックチェーン上で身分証明を記録し、本人確認の手間を省くというのは、分散市場の最もわかりやすいユースケースの1つです。

これまで多様なサービスを利用していく中で、最もネックになるのが毎度発生する本人確認でした。

この顧客確認のことをKYC(Know Your Customer)と呼びます。

KYCはサービスを提供する側も、サービスを受ける側にとっても大きなハードルとなります。

提供側には多大なコストが、受ける側には個人情報を明かすというリスクが、サービス利用への摩擦となるのです。

この問題を解決しようとしているのが、イーサリアムベースのDaap「uPort」です。

uPortはブロックチェーンの暗号化技術を用いて、個人情報を「安全」かつ「一元的」に管理します。

ユーザーは一度uPortに情報を登録すれば、様々なサービスに対してuPort経由でログインすることが可能になります。

多様な管理者に情報を渡すことで発生するリスクを抑え、登録の手間をなくすことができます。

uPortの最大の懸念点は、各種サービスがuPortを採用するか否か。

これに関して、大きなニュースとしては次のようなものがありました。

2017年にマイクロソフトらがuPortと提携し、分散型IDの管理システムを構築していくとの発表がありました。

本人確認プロセスのデファクトスタンダードを目指すというとのことです。

このように、一部サービスを大手企業が分散化していくという流れは2018年以降さらに活発化されていくことが予想されます。

そして、その分散化部分を担うのは、現状最も稼働しているイーサリアムがプラットフォームに選ばれることは間違いないでしょう。

 

 

仮想通貨取引所×Dapps 「分散型取引所(DEX)」

 

ブロックチェーンとスマートコントラクトを利用すれば、取引所ですら丸ごと分散化することができます。

その名も分散型取引所「DEX」です。

DEX(Decentralized Exchange)の特徴は、通常の仮想通貨取引所の真逆を行くものになります。

 

中央集権型取引上の特徴 → DEXの特徴

・取引所が資産を管理  → ユーザー自身が資産を管理

・取引所への登録が必要 → 登録は不要・匿名性

・サーバーダウン有   → サーバーダウン無

・流動性高い      → 流動性低い

 

大きな特徴の違いは上のようになります。

中でも注目すべきポイントは、その取引の流れです。

通常の取引所では、取引所に一旦資産を預けて、取引所の中で相手を見つけて取引することになります。

DEX最も革命的なところは、ユーザーのウォレット同士で直接やり取りができるということです。

これにより、取引所のハッキングリスクから解放されることになります。

現時点ではそのわかりにくさなどからユーザー数は少なく、流動性もありません。

しかし、よりDEXが洗練されて通常の取引所と同様に使用することができる日がいつか来ると予想されます。

 

 

DEXは有望なところは、次のようなものがあります。

EtherDelta(イーサデルタ)、0X(ゼロエックス)、Kyber Network(カイバーネットワーク)、Bancor(バンコール)など、DEXにおいてもイーサリアムベースのプロジェクトが主流になっています。

イーサリアム系以外では、Wavesなどがきちんと開発が進んでいる印象です。

この中で、Bancor・0x・Kyber Networkなどは特にシステムが非常に面白いものなので、また別記事で取り上げていきたいと思っています。

 

 

 

以上のようにDappを分野毎に紹介しましたが、これらはあくまで「現段階で」開発が進んでいる分野の紹介です。

個人的な考えでは、「中央集権である」というところにサービスの本質的な価値があるもの以外は、あらゆるサービスにおいて分散化を取り入れることができるんじゃないかなと思っています。

5年後、10年後のWEBサービスがどう動いているかを楽しみに待っています。

 

 

 

イーサリアムの購入に関しては、日本大手のビットフライヤーがおすすめです。

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24歳の筆者が今、一番伝えたいこと。

仮想通貨を自分の中でどう整理つけるか、答えを出せていない人は是非読んでください。

資産運用と経済の観点から、仮想通貨について考えています。

 

 

 

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日銀出身の中島氏が、ビットコイン後の仮想通貨界について考察を述べています。

関連:「アフタービットコイン」著者の中島氏がブロックチェーン講演で語ったこと 

 

 

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